苦労するほど満足する

苦労するほど満足する

辛いことに意味を持たせてしまう

努力している自分に満足していませんか。
結果は出なくても、頑張っている自分に酔っていませんか。 結果が伴わなければ、それは無駄な努力、徒労でしかありません。それを再認識してほしいと思います。

こんな実験がありました。
詳しい内容は忘れましたが、かなりつまらない作業を1時間行います。 作業内容は全く同じで報酬は、Aグループが1ドル。Bグループは20ドルです。

作業終了後に仕事の満足度を聞きました。その結果、AグループとBグループでは、明らかな差が発生しました。 さて、どちらが満足したと思いますか?

お金を多くもらっているからBグループ、と思いませんでしたか?

答えは逆です。

1ドルしかもらっていないAグループの人の方が「仕事に満足している」と答えました。

なぜでしょうか?

答えは簡単です。 Bグループの人は報酬を20ドルもらっていたので、つまらない作業を「つまらない」とはっきり評価できました。

しかし、Aグループの人は報酬が1ドルしかない上に、作業もつまらないので、 踏んだり蹴ったりの状態になってしまい、心のバランスが取れません。

でも、貰えるお金は物理的に変えようがないので、もう一方の認識の方を替えてしまったのです。

つまり、「作業がつまらなかった」という感情を「意味のある作業だった」「面白かった」と 認識を替えることで心のバランスを取っていたのです。

これと同じことが、様々な場所、状況で行われています。
安い給料、つまらない仕事、やりがいのない仕事なのに自分に嘘をつき、「やりがいがある」と思い込む。

頑張っている自分に満足してしまい、結果が出ていないのに、「勉強になった」と自分に言い聞かせてしまう……。
「ただの時間の無駄でした」と素直に認められないのが、人間の性のようです。

正直、これを知ったとき、私はものすごくショックでした。

知ってしまったがゆえに「こう思うと心が楽だよ」という誤魔化しの自己啓発本は一切、信頼できなくなってしまいました。

小さくまとまって成長を止めてしまう方法など、意味がないと思えたからです。

たしかに「今こそが幸せだ」と思いこまなければ、いつまでも幸せを感じることが出来ない人間になってしまうかもしれません。

「持っていないものを数える」よりも「持っているものを数える」ことで幸福感を得られます。

でも、自分に嘘をついてまで、その場で満足してしまっては、何も生み出しません。

満足しながら心のバランスを取りつつ、さらに上を目指し続けなければ成長は止まってしまうことを忘れてはいけません。

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